」と言ったところ、(息子は) そっと立ち上がり走って、(止まり木に)止まらせていた鷹をつかんで放ってしまった。 心地におぼゆるやう、 争そへば思ひにわぶる天雲(あまぐも)にまづそる鷹ぞ悲しかりける とぞ。

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意味は「~が」。

げにやげに 冬の夜ならぬ まきの戸も おそくあくるは わびしかりけり」 まことにまことに、(冬の夜はなかなか明けないものであるが、)冬の夜ではない真木の戸も遅く開くのを待つのはつらいことですよ。

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ばかり 副助詞 に 格助詞 なり ラ行四段活用動詞「なり」の連用形 て 接続詞、 出で ダ行下二段活用動詞「出づ」の連用形 に 完了の助動詞「ぬ」連用形。 意味は「するのだろう」。

に 格助詞 のがる ラ行下二段活用動詞「のがる」終止形 まじかり 不可能推量の助動詞「まじ」連用形。

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・天雲(あまぐも) - 尼(あま)との掛詞。 水を流す• 他の女に渡そうとしているこの手紙をみると、私のいるここにはもうおいでにならなくなるのでしょうか。

さて、九月ごろになって、兼家が出てしまった時に、文箱があるのを何気なく開けて見ると、他の人(=女)に届けようとした手紙がある。 」とて来たり。 さなめりと思ふに、憂くて開けさせねば、例の家とおぼしきところにものしたり。

4
・三夜(みよ) - 当時の婚礼では、三日、通いつづける。 品詞分解 疑はし シク活用形容詞「疑はし」終止形 疑わしい。

なので、道綱の母の恨み節も、そこまででもない。 現代語訳 九月ごろになって、(筆者の夫の兼家が筆者の家から)外に出かけていった時に、 (手紙などが入っている)文箱が(置き忘れて)あるのを(何気なく)手慰みにあけてみると、(兼家が自分ではない他の)女の元に届けようとした手紙があった。

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さ * なめりと思ふに、憂くて、開けさせねば、例の家とおぼしきところにものしたり。 などと言っているうちに、私に普通でないこと 妊娠 があって、春と夏はずっと体調が悪く、八月の末ごろに、どうにかなって無事、息子が生まれました。

21 わびしかりけり シク活用の形容詞「わびし」の連用形+詠嘆の助動詞「けり」の終止形。 あさましさに見てけりとだに知られむと思ひて、書きつく。

せめてーだけでも ゴロゴの314番 「みてけりとだにしられむと」 ここでは兼家の浮気は止められないけど、私は他の女の元に通っているのを知っているんだからね。 」 とても不思議であるくらい、そしらぬふりをしている。

14 とみなる ナリ活用の形容動詞「とみなり」の連体形。

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」とて来たり。

意味は「どんなに」。

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13 ふみ 名詞。 戸を開ける間も待てないあなたですから、分からないでしょうね。